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入門 邪馬台国と古代日本(洋泉社MOOK)

古代日本には言葉は音声しかなく、文字がなかったと言われている。このため、日本の古代史は中国の文献でしか語れない。ようやく天武天皇が皇子らに「帝紀」と「旧辞」の編纂を命じ、これが「日本書紀(やまとのふみ)」として720年に完成した。天武は稗田阿礼という舎人にこれを詠み習わせたが、志半ばで崩御、元明天皇が中断した編纂を復活させ、太安万侶という文官に筆記させ、712年に完成にこぎつけたのが「古事記(ふることのふみ)」である。こう考えれば、ようやく8世紀前半に日本の歴史がまとめられたことになり、いずれも大和朝廷の歴史書との見方が強い。これらとは別に、九州には「上記(うえつふみ)」なる怪書が残されている。この書は漢字ではなく、豊国文字と言われる絵文字で記されており、「天岩戸神社」の金石文に伝えられているらしく、漢字以前に日本でも使われていた文字であることの可能性も否定できない。「上記」では「イタケル」が文字を発明したとあるらしい。この文字は素人には詠めないので、学者の訳した文書でしか内容を知ることはできないが、私は藤井 綏子(やすこ)氏の著書でそれを読み取るしかなかった。漢字で書かれた古事記では原書でもある程度は理解でき、同様に中国正史でも漢字で日本や倭国との交流が記されている。日本書紀は30巻もあり、これを読む勇気はない。
そこで、今回、購入した「入門 邪馬台国と古代日本」では、日本史年表が、中国正史から引用され、継体天皇以降が日本書記などから引用されたものとなっており、奇妙な解釈は省いてある。また、内容としては、邪馬台国がどこにあったかという謎に対しては、畿内説を橋本輝彦氏の監修で、九州説を高島忠平氏の監修で、そして、出雲勢力の国であったという新説を村井康彦氏の監修で展開している。内容に関しては今後、検討するとして、有明海周辺、琵琶湖の南と浪花潟につながる地域、そして宍道湖周辺に大きな古代の勢力が存在したことは納得できる。また九州南部に縄文から続く、高度の文明を有した国(熊襲)があったこともうなづける。
これらの国が、中国正史において、古代中国と交流したことが示されている国であることは間違いなかろう。少なくとも紀元前50年以降、倭の五王が活躍した5世紀までは中国正史を中心に日本の成立過程を読み取るしかななさそうである。考古学的な歴史は別として、文献から読み取る歴史については文字によって伝えられていないことは致命的になる。この理由から、日本の歴史は7世紀以降、天武天皇の生きた時代以降がある程度、正確なものと言えよう。大化の改新、壬申の乱以降は勝者の論理で記されていると思われるが、かなり詳細な日本史が伝えられている。これらに万葉集や風土記が彩りを添える。
私個人としては「上記」に興味がある。しかし、藤井さんが亡くなられたいまでは、彼女の書いた歴史書、「豊後ノート」、「筑紫ノート」さらに「九州ノート」によって九州の論理で記された歴史書から読みとるしかない。そうしよう!

by fusus-21 | 2013-08-12 08:08 | 地域(歴史)