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カヌー製作技術


鉄は1000年以上昔から伝わっていた。有史以前のアジア諸国のように、ここでは西のエスキモーとの交易でもたらされたと文化人類学者は考えている。
太いRed Cedarが切り出され、そのまま放置され十分に乾燥させられる。北側には小枝がたくさん発生し、節があるので、これを上にして舟底には小枝のない方を選ぶ。手斧で削る作業については、厚みを決めるために長さの決まった細い棒を木の外部から打ち込み、内部から削り始める。打ち込んだ棒の先端が現れたところで削るのをやめる。この方法で丸太舟の厚みが決まる。厚みは経験的に計測されている。次に、内部に木の支柱を入れて船に強度を持たせる作業が始まる。彫り込んだ丸太の内部に水を入れ、熱した石を投入する。その上に婦女子の尿を加える(男子の尿はなぜかだめなようである)。石の熱で尿の成分が化学的に分解しその成分が木にしみ込み、木が柔軟性を持つようになる。このあと、デザイナーがカヌーの舳先の前に立ち、十数人の男が両側に分かれて引っぱり左右が対象となるように形を整える。この作業があの美しい芸術的なカーブを生み出す。ある程度、形が整ったら素早く、カヌーの長さ方向と直角に支柱を入れてゆく。座席の部分と手で支える部分に板や棒をしっかり入れるとあとは、化学的に広げられた船体が自然に収縮し、この支柱は釘等の金属で止めなくてもしっかり固定されるという。この支柱の数は座席と手でつかむ柱となるから乗船の定員に合わせて、すなわちカヌーの大きさに応じて合理的に決まる。船尾には舵取りを指示する座席(いわゆるコックスの座席)が設けられるが、ここは仮眠の場所としての機能もあるとのことであった。このあとは、船体の防水である。もともと赤杉には油が十分含まれているが、さらに樹から得た油脂を十分擦り込み完璧を期す。カヌーには2本の帆柱が立てられるようにする。四角い帆を張ることができる。これでほぼ完成になる。
舳先は太く角い形をしている。これは、相手の船にぶつけて、相手の船を壊す役割であり、かなり強度があるように作られている。軍船として機能を強化しているとのことである。
カヌー製作技術_d0282609_2254375.jpg
また船尾の舳先には縦に溝が彫られていた。これは水しぶきがスムーズに選外に飛ばされるように考えられているとのことであった(Dick談)。流体力学の粋が結集された芸術性、機能性に優れたカヌーには、ハイダ族の能力の高さが垣間みられた。海の王者としての自信に満ちた解説であった。

by fusus-21 | 2013-08-30 15:21 | サスティナブル ツーリズム