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もう見られない風景

写真で撮影した時にはあった光景でありながら二度と目にすることができない景色がある。その例を2つ紹介しよう。数十年前、九重に寒い冬があった。おそらく、今はそのようなことがあるのであろうか。私たちは久住山を目指そうとした。冬ではあるが、計画は計画として出発した。初心者も含まれる3〜4人のパーティーであった。天候が崩れ、北西からの風が吹き付ける中をすがもり小屋経由で登頂を目指した。始めは良かったが、風が遮れない高みに出た途端、猛烈な北西風になった。装備の軽装な初心者に防風着などをかし、ベテランはヤッケなしで歩かざるを得なかった。風はさらに強くなり、厚い毛のズボンも通り抜け、右半身は凍りつくようだった。顔の右半分も腫れ上がり、唇が歪んだように感じた。口が凍えて声も出せない。さらにすがもり越えに近づくと硫黄山の硫化水素が襲って、頭が痛いほどにまでなった。風が強かったので幸いガスはかなり吹き飛ばされていて致命傷には至らなかった。耐え抜いてすがもり小屋に逃げ込んだ。その時ほどホッとしたことはなかった。まさに避難小屋、翌日までそこで難を逃れた。写真の鐘の柱にあった温度計のメモリはマイナス17℃であった。部屋の中はマイナス7℃であったが、暖かく感じた。
もう見られない風景_d0282609_22513170.jpeg
私たちを救ってくれたすがもり小屋はいまはない。維持費が高くつくとの理由で取り壊されたらしい。これを聞いた時は愕然とした。

これも数十年前、由布岳に登った。長女をお腹にもっていた妻を麓に残して特急登山を試みた。30歳前半のことである。登山のスタートは東登山口、一気に東峰を目指し、駆け下りた。トータル58分であった。同時にスタートした団体とはやっと2/3ぐらいまで登ったところで出会った。私が降ってきたのでびっくりしていた。高校の山岳部の一人を同行していたが、西峰との別れのところで休ませて、私だけ東峰を往復した。彼曰く、「死ぬかと思った。」よほどきつかったらしい。無謀登山でやってはいけない代表例としておく。その時、登山口付近で撮影した朽ちかけた老木の写真である。この木はずっと以前に倒れている。私は生きていてよかった。改めて、無謀登山を戒めてくれた。私が生きている代わりに倒れたと思い感謝している。
もう見られない風景_d0282609_23034137.jpeg
上記のようなことは2度としてはいけないという戒めであろう。

by fusus-21 | 2014-11-02 22:51 | 四季折々の風物・・・自然と親しみ生きる